コロナ禍により、生活が苦しくなったひとり親で、総合支援資金貸付の利用をした人も多いですよね。総合支援資金は延長申請の受付期間が伸びて、2021年6月まで申請することができるようになりました。
緊急小口資金と総合支援資金に申し込む人は、2021年3月で140万人を超え、総額5500億円を超えたというから、驚きですよね。
私もユーチューブで「ひとり親に役立つお金の情報」の一つとして、「総合支援資金の申請方法」などの動画を紹介しています。
しかし「総合支援資金の審査に落ちた…。」
という声も多数耳にします。そこで今回はひとり親向けに…
- 総合支援資金の審査に落ちた理由
- 総合支援資金の延長で審査落ちにならない方法
- もしも審査に落ちたらどうすればいい?
という内容を調べてお伝えしていきます。
コロナ禍により生活が苦しくなったひとり親の方の助けになればと願います。
コロナ禍でも需要の高い、シンママでも資格なくてもすぐにできるお仕事ランキングまとめてみたので、そちらの記事もご覧くださいね。
も・く・じ
総合支援資金の審査に落ちた理由
総合支援資金の審査には地域差がある
まず、大前提として「総合支援資金」はお住いの自治体の社会福祉協議会によって、「審査に必要な書類」も「審査方法」も「審査内容」も変わるということを頭に入れておきましょう。どのように違うかというと…
- 「審査に必要な書類」…収入減少の書類を添付する地域としない地域がある
- 「審査方法」…対面の面接でなければならない地域と、書類郵送のみの地域がある
- 「審査内容」…全国どこの社会福祉協議会でも「審査内容」は明らかにしていないが、その地域の申請者数や他の独自の支援制度の有無による
2020年に急に世界を襲ったコロナ禍に、行政も慌てふためいています。「総合支援資金貸付制度」の内容に関してはこのように、各自治体の社会福祉協議会により、審査内容が異なることをあらかじめご了承下さい。
つまり「総合支援資金の審査に落ちた理由」にも、地域差があるということです。
それを踏まえたうえで、総合支援資金の延長の審査に通るために気を付けるべきことが2つあります。
↓↓
「生活のために借りる場合」でない人
総合支援資金を借金返済に当てることはルール違反ですよ。
— こぐま生活相談所@お気軽にご相談ください (@kumaslife0112) February 13, 2021
総合支援資金は、コロナ禍により収益が減少して、生活が苦しくなった方のための支援制度です。無利子で保証人なしで借りられる点で、他の貸付金に比べるととても条件がいい制度ですよね。
しかし、総合支援資金の審査の面接で「借金返済に困っています」と言ったことにより、審査に通らなかったという話を聞きました。
総合支援資金を別の借金返済にあてるために借りることは、「生活困窮者の救済」という対象から外され、審査に落ちる原因になりかねます。
はっきりと社会福祉協議会がこのように言っているわけではありません!あくまでも「可能性」の話です!
総合支援資金の延長で審査落ちにならない方法2つ
最初にお伝えしておきますが、これをしたから審査に確実に通るわけではありません。
「やることで、審査に通りやすくなるかもしれない」程度のもので、全国の社会福祉協議会が審査内容を明らかにしていないため、想像の範ちゅうということをご了承くださいね。
1:借金返済のために借りない
総合支援資金を借りる申請用紙に、「借金返済のため」と書き込まないようにしてください。
コロナ禍前からある借金の返済に追われて、コロナ禍により更に生活苦に陥ったという方もいるかもしれませんが…総合支援資金はあくまでも「コロナ禍により生活が苦しい人向けの支援制度」です。「借金返済に追われているから」と申請用紙に書かない方がいいと思います。
2:収入が減少した書類をそえる
次に、自治体によっては「入れなくていい」とされている「コロナ禍前に比べる収益減少の書類(帳面など)」を敢えて同封することにより、審査に通りやすくなるという話も聞きます。(くどいですが、確実ではありません!)
コロナ禍により収益が減少した書類は、必要書類に書かれていなかったとしても、同封した方がいいように思えます。
- 1年分の給料明細
- 2020年1~2月の給料明細+2021年の給料明細のみ(何もないよりはまし)
- コロナ禍前から現在までの事業の収支帳簿(個人事業主の場合)
用意するのは面倒ですが、収益減少を証明できる書類があれば、検討してみてください。
もしも審査に落ちたらどうすればいい?
総合支援資金の延長貸付は、2021年6月までに延期されました。2021年3月までに1回目の受給をしている方のみ、延長で総合支援資金を申し込むことができます。
しかし総合支援資金は審査にかかる期間が長く、3週間から2か月ほどかかると言われています。(自治体差)
ひとり親で生活が苦しくなった世帯は、その2か月間の生活は大丈夫でしょうか?
また、2か月後にもしも「総合支援資金の審査に落ちた…」となったら、生活はどうなるのでしょうか?
そう思い、ひとり親が利用できる「総合支援資金」のような公的制度を探してみました。
もしもひとり親で、総合支援資金の審査に落ちた…と途方に暮れている方がいらしたら、同じような公的貸付金として「母子父子寡夫福祉資金制度」をおすすめいたします。
「母子父子寡夫福祉資金制度」とは
「母子父子寡夫福祉資金制度」とは、20歳未満の児童を扶養している配偶者のない女子または男子、寡婦等が利用できる、貸付制度です。
貸付なので返す必要があります。
「母子父子寡夫福祉資金制度」には「総合支援資金制度」のように「返済免除」はありません。必ず返さなくてはいけません。
「母子父子寡夫福祉資金制度」はコロナ禍により生活苦に陥ったひとり親の方の生活再建のための制度ではないのですが、例えば…
「技能習得中の生活資金」として借りた場合は、月額10万5千円を最長5年間借りることができます。保証人がいれば無利子ですが、保証人なしだと年に1%の利子となります。
また、ひとり親のお子さんが高校か大学に就学中であれば、「就学支度資金」や「修学資金(月額52,500円~96,000円)」を借りることができます。どちらも無利子です。
緊急小口資金や総合支援資金の審査に不安のあるひとり親の方は、こちらの制度の利用も同時に考えてみてはいかがでしょうか。
「母子父子寡夫福祉資金制度」は申し込みから貸付まで約2カ月程度かかるため、生活に不安のある方はとりあえず申し込んでおくという手もあります。
同時に総合支援資金の延長の審査に申し込み、両方審査に通ったとしても、両方無利子なので、余分なお金は借りたものをそのまま返せばいいのです。
借りたお金で生活を立て直すと同時に、求職活動や技能習得を頑張って、返済計画を立ててくださいね!
さいごに
コロナ禍により生活苦に陥ったひとり親世帯は多く、行政の支援は完全には行き届いていません。
けど、支援がないから「支援をくれ!」と待っているわけにもいきませんよね。
子どもはどんどん成長するし、毎日家事やご飯や仕事に追われる状況も変わりません。
ひとり親は、自分で何とかしなくてはならないんです。
そのために、コロナ禍によりセックスワークやすぐに現金を手にできる方法に陥るシングルマザーも増えました。悪いとは言いません。「自分で何とかしている」だけなんですから、他人から責められるようなことではありません。
ただ、望まぬセックスワークをする前に、行政で本当に頼れる制度はないのか、もう一度検討してみてください。
このブログもユーチューブチャンネルも、困っているひとり親の助けになれたらと作っているものなので、少しでもヒントを拾っていただけたらと思います。
最後まで読んでくれてありがとうございました。