緊急小口資金と総合支援資金【償還免除条件】をわかりやすく解説

こんにちは!コロナ禍により緊急小口資金や総合支援資金の貸し付けを利用した人が急増しました。

けど、ひとり親や再就職が難しい方は、「合計100万円以上も借りてしまった…。返せるかどうか心配…。」と思いますよね。

緊急小口資金や総合支援資金は、返すときに経済的に苦しければ、返さなくてもいいと言われているものです。

今回は、具体的にどんな人が「返さなくていい」のかを、わかりやすく紹介していきますね。

※この記事を書いている2021年3月26日時点の情報です。今後制度が決まって、ここに書かれた内容と違う可能性があることも、ご理解くださいね。(わかり次第随時更新します!)

制度改変が多いため、この記事やユーチューブは参考程度にして、正確な情報は厚生省の代表番号か、お住いの都道府県の社会福祉協議会に必ず聞いてくださいね。

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も・く・じ

緊急小口資金・総合支援資金の償還免除の条件

※2021年11月現在、コロナ禍が収まらないため、特例貸付をいつ借りようとも、措置期間が令和4年の12月までのび、最初の返済開始は令和5年の1月以降(延長する可能性あり)になります。

総合支援資金償還免除条件画像引用元:厚生労働省Pdf

緊急小口資金と総合支援資金の償還免除(返さなくていい)には、「借りた種類」によって変わります。

4つの「種類」と課税状況をチェックする時期。
  1. 緊急小口資金…返す年とその前の年のどちらかが、住民税非課税(借りた人と世帯主)なら一括免除の判定対象
  2. 総合支援資金【初回】…返す年(令和4年度)とその前の年のどちらかが、住民税非課税(借りた人と世帯主)なら一括免除の判定対象
  3. 総合支援資金【延長貸付】…返す次の年(令和5年度)に住民税非課税(借りた人と世帯主)なら一括免除の判定対象
  4. 総合支援資金【再貸付】…返す次の次の年(令和6年度)に住民税非課税(借りた人と世帯主)なら一括免除の判定対象
蓮

令和3年度に借りた場合のパターンです。あくまでも「住民税非課税なら一括免除の判定対象」なので、「住民税非課税なら100%返済免除」になるわけではありません。

ものすごくわかりやすい制度になりましたねΣ(・□・;)。

注意点は…

借りている人と、世帯主が「住民税非課税」であれば、返済免除の可能性があるということです。

蓮

家族の他の人が住民税を課税していても大丈夫ってことです。

参照元:厚生省2021年3月16日のプレスリリース「・・・償還免除の取扱いについて 」同年同日の厚生省から社協への事務連絡「償還免除に関する取扱について

償還免除になるために、どんな手続きをいつするの?

総合支援資金などが償還免除になるための手続き方法は、2021年11月14日時点で「検討中」となっています。

「2021年の年末か、2022年の年明けくらいに、返済に関する通知を借りた人に送り、そこに返済方法や償還免除の手続き方法が書かれている」とのことです。

窓口は県の社会福祉協議会になると思いますが(推測)、どんな手続きがあるにせよ、借りた人とその世帯主の住民税非課税証明書がスムーズにとれるよう、個人事業主などの方は確定申告を行っておきましょう。

自分の住民税はいくら?どこでわかるの?

こんなことでもなければ、「自分が住民税非課税かどうか?」なんて意識しませんよね(笑)

自分の課税状況は、市区町村の役場で毎年6月以降に前年度のものがわかります。

総合支援資金償還免除条件

毎年自宅に通知が届きます(↑のように書いてあります)。意外と高いんですよね…自治体にもよるけど

これを「失くしてしまった」「知らない…」という方は、再発行してもらえます。

税務課市民税係の窓口で「課税証明書」をもらいましょう。証明書の交付に必要なものは…

  • 印鑑
  • 300円ほどの手数料(自治体差あり)
  • 本人であることが確認できる書類(運転免許証・パスポート・個人番号カードなど)

です。これが「総合支援資金を返さなくていいための必要書類」になるとは限りませんが、自分の状況を知りたい方はご利用ください。

「総合支援資金などを借りた人」と「その家の世帯主」の両方が住民税非課税ではじめて、総合支援資金などの償還免除の判定対象になるため、両方の課税状況がわかるものを申請するようにしてくださいね。

蓮

(場合によっては2枚申請するのかも?聞いてみてくださいね。)

ただし、その年の1月1日時点の住所の市区町村でもらえるため、引っ越しなどされた方は、1月1日時点の住所の自治体でもらってください。遠方の場合は郵送で申請することも可能なので、元に住んでいた自治体に必要書類などを電話で聞いて、郵送で取り寄せましょう。

現住所の記載のある公共料金の支払い票などが必要の場合もあるため、必ず事前に問い合わせてくださいね。

総合支援資金…免除じゃなければ毎月いくらくらい返すの?

総合支援資金償還免除条件

あれ?…緊急小口資金や総合支援資金制度の償還免除の判定対象となる「住民税非課税」になりたい…という声が聞こえてきました…(笑)

総合支援資金などは、借りた人と世帯主さんが住民税非課税ならば返さなくてもよくなる可能性があるのに、それ以外の人は返さなくてはいけません。満額借りていたら200万円もの借金を追うことになります。

緊急小口資金は借りた翌年から2年で返していくとになります。年に10万円の借金返済なので、月に8,300円ほどの返済計画となりますね。

蓮

大量に届く小口の「返済振込用紙」で、自分のペースで多く返したり、少なく返したり、調整できます。

総合支援資金は借りた翌年度から10年をかけて返していくので、満額の180万円借りたとしたら、年に18万円返していくこととなりますね。毎月約15,000円の返済となります。

両方借りていたら、最初の2年間は毎月約23,300円の返済となるため、大変です。

「住民税非課税になりたい…」と考えるのも、無理はないと思います。

そこで、住民税非課税世帯になる条件を調べてみました。

住民税非課税になる条件

総合支援資金償還免除条件

総合支援資金などの償還免除(返さなくていい)の判定対象となる条件は「借りた人と世帯主が住民税非課税」であることですが、ここでは「世帯」についての説明となります。

住民税非課税世帯になる条件。
  1. 生活保護を受けている
  2. 未成年・障碍者・寡夫・寡婦で、前年度の合計所得金額が125万円以下(所得が給与所得のみの方は、給与収入が204万4000円未満)
  3. 前年の合計所得金額が、各自治体の定める額以下(東京23区では扶養なしの場合35万円。扶養がある場合は35万円×本人・扶養親族・控除対象配偶者の合計数+21万円)

現代の日本における「生活保護」のイメージは悪く、「生活保護だけは受けたくない」と考える人はとても多いです。

>>生活保護は嫌だ!という方向けの「他の支援制度」

しかし、生活保護を受けていなくても、総合支援資金制度の償還免除の判定対象となる可能性は大いにあります!

まず、ひとり親世帯で前年度の合計所得金額(経費などを差し引いた収入)が125万円以下ならば、住民税非課税世帯となります。お子さんがバイトなどで収入があり、住民税を納税していたとしても、総合支援資金を借りたのが「親」であれば、償還免除(返さなくていい)の判定対象となります。

蓮

ちなみに「ひとり親世帯ラッキーすぎる」なんて声もあるけど…ひとり親は夫婦分担してぎりぎりの労働を1人でやっているのでニュートラルな生活がそもそもカオスです。そこを国が「金銭面だけサポート」してくれているのだと感じます。お金だけではなく、家事と子育て負担の大きさにも同時に目を向けていただければと思います。

次に、上の枠内の「3番」は、コロナ禍により仕事がなくなり収益が激減した方が幅広く該当となるでしょう。所得金額がいくらならば住民税非課税になるかは、自治体によって違うため、聞いてみてくださいね。

例。

都内の4人家族で妻が扶養家族である場合、夫の合計所得が(35万円×4人+21万円=)161万円以下であれば、住民税非課税世帯となります。

また、確定申告をすれば住民税非課税になるのに、確定申告をしていないために税金を払ってしまっている人も、日本にはとても多いです。

確定申告をすることで、もしかすると住民税非課税になるかもしれないので、令和3年度から税理士さんに相談してみるといいですよ。

>>近所の税理士を探している方はコチラ

さいごに

10万円給付金に変わる制度として政府が推し進めてきた「緊急小口資金」と「総合支援資金」は、コロナ禍により申請が簡単になりましたが、実は前からあった制度です。

コロナ禍前の審査方法は、今よりももっと手間がかかり、審査も厳しかったと言われています。

蓮

こんな制度あったなんて、全然知らなかった…!「持続化給付金」とかも、従来ある制度なんですよね。

何十年もあとには、今のことを「コロナ禍」とか「コロナ禍前」などと、「時代の境目」として見るんだろうな~と思うほど、コロナ禍は私たちにとって大きな影響を与えました。

借金が増えるのは本当に気が重く感じられるでしょうが、償還免除の判定対象に該当するかをしっかりとチェックして、コロナ禍による生活苦の再建を目指しましょうね!

最後まで読んでくれてありがとうございました。