恋愛も結婚も、離婚でさえ、イデオロギーによるものだって知ってましたか?
- そもそも、イデオロギーとは?どんな意味?
- どんな時にどんな風に使うの?
- そもそも離婚ブログで何で「イデオロギー」なんて言葉が出てくるの?
って思いますよね。
実はわたしの離婚は、
突き詰めるとイデオロギーが原因の多くを占めてたんです。
そして、わたしと同じように、
イデオロギーによって離婚してる人が多いことに気がつきました。
今回は「イデオロギーの意味と使い方」をお伝えいたしますね。
難しい!って思われるかもしれませんが、知ってみれば簡単です。
育児や家事に炊事、仕事まで「母ならやって当たり前」の中で、
報酬も評価もなく苦しんでいる女性は是非、イデオロギーの意味を知り、
イデオロギーを頭の中から取っ払ってみてください!
そうすることで一気に、今の生活が生きやすくなると思うんです!
も・く・じ
イデオロギーの意味
イデオロギーの意味は、「社会思想」「政治思想」「社会的概念」とか言われています。
辞書とか引くと、そんな感じで出てくるのね。
でも…「社会思想」ってなに?って思いませんか?
「政治的概念」とか、ますます意味わからんってのw
一般的に空気のように浸透している考え方=イデオロギー
「女が家事労働やるイデオロギー」を明治政府が作った?
わたしは離婚後に、上野千鶴子さんって方の【近代家族の成立と終焉】て本を読みました。
「女性は何で家事労働を一手に負わなきゃいけないんだ!」
とママ友に愚痴ってたら、薦められた本。
中には女性が家事労働を一手に担ってく政治的背景があったことが書かれてるのだけど、
そんなことよりも、しょっちゅう出てくる「イデオロギー」ってことばで、
理解の腰をいちいち折られたww
で、本を紹介してくれた友人に聞いたら、
「イデオロギー」=その時代に「一般的に」といわれる考え方だ。
と、教えてもらいました。
明治政府が、天皇を敬う思想を一般化させるために、まず浸透させたのが「家父長制」。
「家父長制」=一家の主は「父親」として、家庭内に性別での完全な優劣をつけること。
「家事育児炊事は、女の無償労働だ」というイデオロギーが意識的に作られたのは明治時代。
「一家の主は男」というイデオロギーは、伝統ではなく近代に政策でできたもの。
そして現代「育児や家事炊事は女がやるものだ」
っていうイデオロギーの中に、わたしたちはいるってこと。
河野俊彦さんも言ってた…
上述した上野千鶴子さんの本を読んで驚愕…
ハニワのように呆然として、他の資料を探したら、河野俊彦さんの【離婚「その潜在的要因」】にも書いてありました…
ところがそのような状況も,1898 (明治 31) 年 7 月に施行された民法によって一変することになる。
この法律は,家族の統率者として戸主に家長権を与え,
長男子に家督相続権と家産の単独承継を強制すると同時に,
法的無能力者とされた妻や子や老親に対する単独扶養義務を課すことによって,
超近代的な「家」の存続繁栄を目標とするもの (湯沢 2005:140),とあるが,
言い換えれば,それまでタテマエだった夫権優位を現実に強制したのである。
たとえば「貞女は二夫にまみえず(3)」といった儒教的婦徳が現実に要求され,
妻は「家」制度という強固な枠組みのなかに縛りつけられることになった。
引用元:離婚「その潜在的要因」
なんと…1898年ってどんな時代だったんでしょう?
- 1894年…日清戦争
- 1898年…←ココ
- 1904年…日露戦争
- 1905年…夏目漱石の「吾輩は猫である」が発表
- 1905年…ポーツマス条約
- 1931年…満州事変
こうしてみると、軍国家に急速に傾いていった時代だったんですね。
そんな中で、家事炊事育児労働(無償)⇒女の仕事としてのイデオロギーが浸透し、現代まで色濃く残ってるってことなんですね。
「イデオロギー」ってことばの使い方
んじゃ、「イデオロギー」ってどんな時に使うの?どやって使うの?
ってかたのために、イデオロギーを織り交ぜたわたしの愚痴を、
以下につらつらと書かせていただきました。↓↓
わたしが結婚してから10数年へとへとに苦しんできたのは、
「仕事も家事も炊事も育児も女がやるものだ」ってイデオロギー(今の一般的なものの考え方)によるものでした。
そのイデオロギーのもと、家に帰ってお酒飲んで食べて汚すだけの旦那と、
仕事して家に帰って子供たちを見ながら家事炊事を寝る時間削ってやる自分(妻)。
家事とか女がやるのがイデオロギーの現代なので、
「母なら当然でしょ?うちも大変よ」と言われる日々。(褒められない)
たまに幼稚園のお迎えに、仕事帰りのパパに行ってもらうと、
「いいパパね~偉いわね、優しくてあなた幸せね~」といわれるイデオロギー(死ぬほどうっとうしい。なんでパパだけちやほや褒められるのか)。
子どもが生まれて自由がなくなり、数年ぶりに、独身時代の友人とランチに行って、
その間にパパに子どもを見ててもらうと、
「あそこの奥さん、旦那さんに子育て押し付けてる」
とか言われる現代日本のイデオロギー(ええ?数年育児にかかりきりだったのに?!!)。
ハンカチにアイロンする余裕ないとき、夫のくしゃくしゃハンカチを見た人が「旦那さんかわいそう」というイデオロギー(面倒をきちんと見てもらえてなくてかわいそう?なんじゃそら)。
家父長制のイデオロギーが色濃く残っている日本
普通に社会生活送っていると、女性の方がずっと自己主張して気が強そうなのに、
- 「家事育児炊事洗濯は女がやるものだ」とか、
- 「女は男を立てるものだ」とか、
- 「男はプライド高いからほめて育てる」とか、
- 「いい女は料理や掃除をそつなくこなす」とか、
どんなに女性の社会進出が進んだといわれてても、
わたしたちは男尊女卑のイデオロギーの世界に生きているんです。
怖いのは、男も女も関係なく、そのイデオロギーがまるで自分の考えかのように、
自分の中にさえ浸透しすぎちゃってるってこと。
わたしは毎日家事や炊事なんてしたくない。
ここ10数年、毎日毎日「夕飯何にしようか?」と悩むのに疲れた。
にも関わらず、毎日毎日飽きることなく黙々と召使いのように文句も言わずに家事炊事を続けている。
これもイデオロギーの影響だったんだと思った。
この男尊女卑のイデオロギーがなければ、多くのカップルが離婚せずに、
それぞれの能力に合わせて家事や育児、分担できるんじゃないかなって思う。
イデオロギーが、なんで離婚原因になるの?
イデオロギーの意味や使い方、なんとなくわかってもらえできたでしょうか?
「一般的に、と言われる考え方」=イデオロギー
って思ってもらえればOK。
イデオロギーの意味と使い方がぼんやりとわかってきたところで、もう一つ!
イデオロギーが離婚原因になる可能性ありありって知ってましたか?
「一般的に、家事育児炊事は女がやるもの。例え仕事してようが」ってイデオロギー(社会風潮)で、
苦しんでるママ、多いと思いませんか?
毎食のご飯を用意。仕事して買い物。子供のお迎えと遊び相手。洗濯機回して干してたたんで収納。汚いトイレ掃除。毎日の風呂掃除。夜は寝ない子供の寝かしつけで睡眠不足。
「男だから」ってだけで帰ったら休む男性、休日寝る男性もだいぶ減ってきたと思うんですよ。
奥さんを思って、休日は抱っこ紐つけてがんばってるパパも、絶対に増えてきたように思う。
「男だから」って休む男性を責めたいわけじゃない。
そんな男性も、休みなく無償労働を続ける女性も、イデオロギーに染まりすぎてるだけってこと。
だって、「家事労働=女がやるもの」ってイデオロギーがなければ、
普通に手の空いてる方がやると思いませんか?
その「家事労働=女がやるもの」イデオロギーが出来たのは実は、明治以降。
それ以前の江戸時代では、家事は手の空いてる方や疲れてない方が、
話し合って助け合ってやっていたんですよ!(庶民の話し。武家はまた別)
疲れてない方が家事やるってやり方こそ、思いやりを持った夫婦関係で「当然」だと思いませんか?
「女」とか「男」って性別だけで、
家事労働という無償労働負担が偏るのはおかしい!
イデオロギーで離婚する女性の本音
悲しいかな…現実には、そのイデオロギーによって、
多くの主婦が仕事育児に家事労働で手が回らなくなり、離婚しています。
イデオロギーが原因の離婚は、
「手伝ってくれないなら、もう一緒にいるのが疲れた」ですよ。
数年間、「妻だから」ってだけで家事育児炊事労働に仕事まで抱えた妻は、
「全く思いやってくれない夫だ」と感じます。
仕事と子育てをしている妻に、家事炊事労働の負担を押し付け続けた男性は、
「=わたしの辛さを全くわかってくれない」と判断されます。
イデオロギーによっての離婚を回避する方法
「手伝ってほしいときは言って」は間違い!!!
優しい男性ならば、大変そうな奥さんを見て、何か手伝いたいなと思いますよね。
だとしても、「手伝えることあったら言って」はNG!
指示する手間を、奥さんにふやさないで上げてほしい。
今最優先で何をすべきかは、家を見渡せばわかると思います。
それを考える労力を、奥さんに投げないで!
外で仕事してて子育て中の奥さんは、ほんとに一杯一杯だから、
「今何をすべきか」を自分で考えてください。
チェックポイントは、
- 洗濯機周辺に物が積みあがってたら⇒洗濯機まわす!
- 洗って乾いた洗濯物が床に積みあがってたら⇒たたんで収納!(←これ毎日やってくれたら嬉しい!)
- 玄関はく(毎日砂がたまる)!
- 玄関の靴をそろえる!
- 洗い物たまってたら⇒洗う!
- 床のものを拾ってもとの場所に収納!(子供いたら無限にやる作業)
- 常にクイックルワイパー!
- 夕飯の献立考えて買い物する!(「献立考える」とこが大助かり!わからなかったらアプリの「デリッシュキッチン」で適当に選んで!)
- いやもうなんなら、スーパーのお惣菜買ってくるだけでも嬉しい!
大体どこの家でもこんな感じです。(知らんけど)
「俺何すればいい?」を奥さんに聞く前に、これらをチェーーーっク!
で、やっていきましょう!
「奥さんを手伝う」も大間違い!!!
「奥さんを手伝う」ってスタンスも、わたしに言わせるとNG。
何かしたいって思いやりは感じるけど、
「家事育児仕事炊事洗濯=奥さんの仕事」ってイデオロギーに染まってるから、
「手伝う」って考えになってる気がします。
「手伝う」んじゃなくて、自分の家だから、自分で掃除洗濯するのが当たり前なんです。
自分の汚した箇所を、自分でキレイにするのが当たり前なんですよ!
自分の汚れた下着は、自分で洗うんです!
自分の食べ物は、自分で用意するんです!
それはそもそも「当然奥さんの仕事」じゃないんですよ。
家に住んでる人みんなの仕事なんです!
「家事やっといたよアピール」…いらないかな
ついでに言えば「やったアピール」もNG。
やって当然なんだから。
旦那さんからすると、がんばったからほめてほしい!評価してほしい!って思って、
奥さんに報告する人が多いんですよね。
気持ちはわかるけど…逆ならどう思いますか?
- 「ご飯作っといたよ!」
- 「玄関はいといたよ!」
- 「洗濯物たたんどいたよ!」
- 「掃除機かけといたよ!」
- 「ついでに流しの排水溝のネット換えといたよ!」
- 「えへへ!私って気が効くでしょう?」
って毎回、奥さんが報告してきたら、
「毎回いわなくていいよ。やって当たり前でしょ?自分の家なんだから」
って思いませんか?
逆の立場に立って考えると、少々うっとおしい気持ちもわかっていただけるでしょうか?
けど、そうやって黙々と自分のこと、家庭のことをやり続ける夫の姿を、奥さんは必ず見ています。
感謝しています。
辛い家事育児を、何も言わずに分担してくれる旦那さんは、頼もしくて素敵です。
そして、お互いちょっと余裕があるときに「お互いのがんばったことをありがとうって言い合おうよ」と言ってみてはいかがでしょうか?
「ありがとう」「大変だったね」とお互いを思いやることばは魔法のことば。
疲れもちょっとは解消します。
イデオロギーによっての離婚を回避する方法…まとめ
イデオロギーをぶち破るのは、愛と思いやりだと思います。
男性でも抱っこ紐して、仕事しながら寝ずの寝かし付けを、半分手伝ってほしい。
そしてそれを、「俺は男なのに、妻のためにここまでやってて偉いだろ」
って気持ちじゃなく(←これだとかえってマイナス)、
「自分の子どもの面倒を見るのは、当然」って気持ちで、淡々と黙々とやってください。
それでやっとこさ、夫婦イーブンです。
夫婦2人で、イデオロギーをくつがえしましょう!
さいごに
世の男性の方に、失礼の数々を書いているのでは?と不安で何度も書き直しました。
「男性」に不満をぶつけたいわけじゃなく、とてつもなく強力なイデオロギーには、
夫婦2人の愛と献身で立ち向かうしかないってことが言いたかったんです。
不愉快になられた方がいたら、申し訳ありませんでした。
今の日本のイデオロギーの中では、
女性が家庭内で封建社会の下位におかれていると同様に、
男性も会社で苦汁をなめることも多いと思うんです。
どちらが悪いって話じゃなく、家庭内のイデオロギーに関してだけは、夫婦双方が「イデオロギー」を認識し、強制的にとっぱらうことで、素晴らしい夫婦の協力関係が築けると信じています。
以下の記事もご覧ください。